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東京駅から大阪ゆき22:55発の寝台急行『銀河』で戻ることにし、それまで時間があるので、『はとばす』の定期観光に乗ることにしました。コースは『東京タワーとシンフォニー号』で船中での夕食つきです。
17:20発で夜景の鑑賞できるコースということで、期待してのりましたが、読みが浅かったというか、不覚にも一人乗車は僕だけで、あとはすべて男女のカップルでした。
『夕食はひとりで食うのか、それとも見ず知らずのカップルの中に混じってやはりひとり黙々と食うのか』と考えただけでこれはえらいことになった、安易だったとすぐに気が重くなりました。バスはまず『東京タワー』にゆき、地上150メートルの大展望台から都内の夜景を鑑賞します。東京タワーは昭和63年(1988)に開業30周年を迎えたばかりで、この当時は148基の投光器でライトアップされていました。
自立式鉄塔としては世界一の高さ333メートルですが現在、来年完成予定で建設が進む『東京スカイツリー』は634メートルですからこれが完成すれば文句なくこちらが世界一の自立式鉄塔となります。大展望台からの夜景は素晴らしく、写真は、霞ヶ関・アークヒルズ・池袋方面と新宿副都心・明治神宮方面です。
東京タワーをあとにバスは、日の出埠頭へ向かいます。ここから19:00発クルーズ船『シンフォニー』のディナークルーズに乗って海上からの夜景と夕食を楽しみ(?)ます。
心配していた夕食ですが幸い、いっしょに参加されていた老夫婦の方が『よかったらご一緒にどうですか』とやさしい声をかけてくださり、ひとり孤独に黙々とフランス料理の夕食をとるという事態は免れました。船上からの夜景も見事でした。東京タワー・アークヒルズ・世界貿易センタービルなどが煌々と輝いていました。はとばすのツアーは4時間30分ほどで終了し、待ち時間を利用したミニ東京都内めぐりを楽しむことが出来ました。
東京駅で行きにのってきた『銀河』とふたたび対面しました。出発時間定刻となり楽しかった旅の思い出をのせて銀河は大阪へ向けて発車しました。これが銀河との最後の出会いになろうとは、当時は知る由もありませんでした。(おわり)
大阪府 S様

 
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