皆生温泉から車で約30分のJR境港駅前に『水木しげるロード』と『水木しげる記念館』があります。地元出身の漫画家『水木しげる』にちなんだもので、水木しげるロードは1993年(平成5年)に氏の代表作『ゲゲゲの鬼太郎』に登場する妖怪のうちブロンズ像23体の設置からオープンしました。
その後少しずつ妖怪たちの銅像は増えてゆき、いまでは駅から水木しげる記念館のある本町アーケードまでの約800メートルのあいだに134体(2010年1月現在)を数えるまでになりました。やはり人気の銅像は主人公の鬼太郎と目玉おやじ、サブのねずみ男、猫娘などであと一反木綿とか、ぬりかべ、砂かけばばあ、などが連想されますがべつにそこまでのマニアでもないので銅像の『おっかけ』はしませんでした。
境港駅は約20前に以前訪れたときは単なる寂れた赤字ローカル線の終着駅でしたが、鬼太郎ブームの到来で1995年(平成7年)に現在の灯台のデザインのついた駅舎に新築されました。駅前にある銅像は執筆中の水木しげる先生とそれを眺める鬼太郎とねずみ男です。あと目玉おやじもいますね。
その近くには鬼太郎の妖怪ポストもあって、眺めているとアニメ、ゲゲゲの鬼太郎の主題歌が自然と脳裏にうかびます。妖怪ひろばの『河童の泉』には目玉おやじをモチーフにした街灯が目を引きます。水木ロード郵便局は鬼太郎切手の販売や鬼太郎の押印があります。妖怪神社は参拝すると妖怪たちのパワーがもらえそうです。
記念館のほうは2003年(平成15年)3月8日に水木しげるの誕生日にオープンしました。
とにかくこのロードと記念館の出現によって境港は一挙に変貌を遂げました。境線には特別塗装の鬼太郎列車が走り、観光客は銅像設置当初の約2万人から、現在では年間100万人を突破し、鳥取砂丘をも越える鳥取県最大の観光地に成長しました。町おこしの典型的な成功例ですね。
今年で水木しげる先生は88歳になられました。悲惨な戦争体験で左腕を失うというハンデを乗り越えてこられ、まだまだ頑張っていただきたいと思います。(つづく)

 
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